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2007-04-28 (Sat) [長年日記]

#1 『算法少女』著者・遠藤寛子さん講演会

 江戸時代の和算書『算法少女』と、それを元に書き上げられた書籍『算法少女』については以下のリンク先に詳しい。

 和算書の『算法少女』は明治より前に女性が関わった日本で唯一の理数系の本で、薄い数学の問題集だ。一方、ちくま文庫版の『算法少女』は問題集というよりも中高生向きの小説。そのストーリーは江戸時代の『算法少女』から取ったというより、周辺情報を調べてそれを元に推測しながら書いたものだそうだ。

 とはいえ、そのストーリーは全くの空想というわけではなく「藤田貞資は壺中隠者(『算法少女』の著者、あきの父)を強く批判した資料が残っているが、それは何故なのか?」ということや、『文化史上より見たる日本の数学』などの著書がある数学史家の三上義夫氏の著書や論文などを丹念に追いかけ、つき合わせた結果、ちくま文庫版のストーリーが生まれたということだ。

江戸時代の『算法少女』をスキャンしてみるよ

 この講演会では、江戸時代の『算法少女』の一部をコピーしたものが配布されたので、江戸時代の書籍に著作権もないのだから、それをスキャンしてそのまま載せてみた(クリックすると大きな画像で見られます)。

 見ると分かるように、漢字かな交じりの文と、漢文が混じっている。そして時々図形が出てくる。2ページ目の2行目に書いてある「壺中隠者」というのが著者のうち父親の方のペンネーム。その3字下の「李女」というのがその娘という意味で、その下の「平氏」というのは平家の血筋だということを表しているらしい。

 この時代に算術の本を出版するのは大変なことで、どうせ出すなら本名を出して大いに名を売りたいというのが普通なのに、どうしてこういうペンネームを使って本名を明らかにしなかったのかはよく分からないという。

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