2007-03-04 (Sun) [長年日記]
#1 『刺青』@渋谷ユーロスペース
解説: 悪人に芸者として売られてしまった質屋の娘は、体に巨大な女郎蜘蛛を彫られてしまった。やがて彼女は、本能のおもむくままに生き始める……。谷崎潤一郎の処女短編「刺青」を脚色。
製作年度 1966年
上映時間 86分
監督 増村保造
出演もしくは声の出演 若尾文子 、長谷川明男 、山本学 、佐藤慶 、須賀不二男 、内田朝雄
「日本女子のソコヂカラ」という着物映画特集の1本として見た。さすがに観客には着物女子率が高い。
若尾文子は『赤線地帯』でも綺麗だったけど、強欲で金に汚いという役回りだし、群像劇でもあったので、役柄もあってどうしても京マチ子の方がインパクトがあった。しかしこの映画では主役として綺麗さを堪能できる。こんな綺麗な人が、黒川紀章@都知事選出馬の妻、って男選びを間違ってないか?
芸者としての格好よりも、駆け落ち先で芸者に売られる前に男とぼんやり過ごしているとき、着物をいい加減に着ていて、髪もいい加減な感じのとき(という設定だけど、隅々まで計算されているのだろう)が、びっくりするほど綺麗だった。
また、若尾文子の澄んだ感じの綺麗さで江戸っ子っぽいしゃきしゃき物を言うところと、女郎蜘蛛の刺青というグロテスクでエロい感じがどうもミスマッチというか。例えば京マチ子だったら女郎蜘蛛はもっと似合うけど、元はまっとうなお嬢さんだった感じはちょっと出ないのかなー、とか考えた。
あらすじだけ知っていたときは、もとはまともだったのに、女郎蜘蛛の刺青によって人格を変えられた不幸な女、みたいな話かと思っていた。でもどちらかというと、わがままで強欲なのは彼女の地の性格で、それが女郎蜘蛛と芸者という境遇で強化されたという話だと思った。


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