2006-12-31 (Sun) [長年日記]
#1 『めぐりあう時間たち』
ビデオ観賞。
評判はかなりよい映画だし、実際よくできていると思ったけど、でもそれだけかなぁ。この映画の原作ないしは以前読みかけで放り出してしまった『ダロウェイ夫人』を読んでから見るべきだったかも。
1941年に入水自殺した作家ヴァージニア・ウルフ(ニコール・キッドマンがつけ鼻して熱演)と、彼女の小説『ダロウェイ夫人』を愛読していた1950年代のアメリカ田舎町の主婦(ジュリアン・ムーア)、エイズにかかった詩人の友人(元恋人?)の世話をしてきた現代ニューヨークの編集者(メリル・ストリープ)の3人の女性の一日で、その日はそれぞれにパーティーを開いたり来客があったりする。
3人の中ではジュリアン・ムーアのエピソードが一番印象に残ったかな。最初はいわゆるアメリカンファミリーの可愛い専業主婦、という感じだったのに、映画の最後で「モンスター」と評されるほどのエネルギーを秘めている。3人それぞれに外人でも友達とは普通そこまでしないでしょ、というくらいの同性との長いキスシーンがあり、これはみんなレズビアンだったという意味なんだろうか。
駄作だった『シルヴィア』ほどひどくはないけど、女性作家のキャラクターとか文学の創作は映画では描きづらいのかなぁと思った。ヴァージニア・ウルフよりもジュリアン・ムーアの専業主婦のほうがよっぽどインパクトがあり、彼女にも影響を与えたヴァージニア・ウルフなのだから、もうちょっと彼女の強さとか作家としての気質が見えてもいいのではないかと思った。ところで、いまWikipediaでヴァージニア・ウルフの項を見たら、自殺したのは59歳のときなのね。映画では自殺に近い最晩年の時期を描いているわりには30代くらいに見えた。
allcinema Onlineの感想集も面白い。


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