2006-11-02 (Thu) [長年日記]
#1 『文藝ガーリッシュ』千野帽子(河出書房新社)
ここまでの流れ。
2005年05月17日 コミュニティ開設。
2005年07月 《東京新聞》より連載のオファー。
2005年10月03日-12月28日 《東京新聞》夕刊文化欄に『文藝ガーリッシュ』連載。挿絵は津野裕子さん。
(略)
2006年10月2日-12月28日《東京新聞》夕刊文化欄にて、『文藝ガーリッシュ』2nd seasonを連載しています。
著者の千野帽子氏(男性)は、自身が作ったmixiのコミュニティがきっかけで、新聞に1日1冊ずつ「文藝ガーリッシュ」な書籍を紹介していくという連載を始め、それが単行本になった。現在は2nd seasonを連載中らしいが、私は東京新聞を取っていないので、こちらも単行本になるといいなと思っている。
本書はデザインが可愛い。カバーも、カバーを外した表紙もいいし、各章の扉も1つずつ別のデザインだったりして凝っている。細かいけど、昔の文庫本みたいにページ上部の高さが揃っておらず、ぎざぎざになっていたり、しおりのひもがついていたりというところもレトロな感じ。
少女的(ガーリッシュ)な感性を持っている小説あるいは随筆を1作ずつ紹介していくという形で、紹介される本は小説が多く、なかでも結婚しておらず、労働もしていない女の子が主役のものが多い(例外もあり)。だから学園ものも多い。
読みながら、あとで手に入れて読みたいと思う本のページを折っていったら、なぜか私が読みたくなったものは本書の前半に集中していた。おそらく前半の方が有名な作者が多く、実験的なものは後半に多いのではないだろうか。前半で紹介されていた本は、以前から別のところからも情報を得ていたからというのもあるかも。
個人的に読みたくなったのは以下のとおり。
本の紹介だけでなく、本書で紹介している代表的な「ガーリッシュ的作家」の略歴紹介とともに評論が挟まっている。
一九七〇年以降、教養したい男子たちは、大衆化した大学のジャズ研究会やミステリ研究会のような、マッチョで教条主義的でホモソーシャルなサークルに集まります。
(略)
ここにあるのは、特定ジャンル内の情報を網羅し、その量をもって教養となすという発想です。守備範囲を先に決めておき、そのなかに位置するアイテムをひとつひとつ、すべてチェックしていくことが理想とされます。
(略)
「哲学」「アート」「ロック」「ミステリ」「SF」、なんでもいいのですが、教養派は歴史的連続性と体系性がある(ように見える)ものが大好きです。そのジャンルの本質、イデアというか理念系のようなものを心に抱く、永遠の少年たちとでもいいましょうか。なにより大事なのは、ロックと非ロック、ミステリと非ミステリの区別をすること。
(略)
だからむかしから、一人称複数の「ぼくたち」がとっても大事です。同じ大学に行ったとか、同じ太平洋戦争や学園紛争や「一年戦争」を体験したとか、(中略)そういう共通体験をもとに「ぼくたち」の輪郭が決まる。あとは腹芸。
「典型的男の子文化」をこんな感じに評して、その一方で女の子文化として昔のOliveや「ライフスタイル的嗜好」を挙げている。
ライフスタイルにおいては「体系」や「本質」などというものよりも、美意識や流儀や私的な好悪が優先されます。
本で言うなら、それを手もとに置きたいかどうかは、その本が文学史においてどのジャンル、どの流派に分類されるかという外因ではなく、その本が自分の本棚に似合うかどうか、あるいはその本を置くことによって本棚がより自分好みになるかどうか、といったこちらの事情で決る、という考えかたです。
森茉莉にとって〈文学〉や〈芝居〉が〈タルト〉や〈グラッス〉と並べられることに意味があったように、ライフスタイル嗜好においては、岩波文庫赤帯や新書館《For Ladies Series》や講談社文藝文庫が、ワードローブやインテリアと同居することに価値があります。
しかし、女の子趣味を無条件に賞賛しているかというとそういうわけではない。
自分の脳内少女を抑制せず甘やかし放題に甘やかした自称乙女の、ウェブ上の私語りには、ディスプレイの前の読み手を硬直させることメドゥサの首のごときものがあります。
こういう視点があるので、選んだ本の中にも無意味に甘いだけのもの、作品としてゆるいものは入っていないのだろうと思う。
2006-11-03 (Fri) [長年日記]
#1 『あたらしい教科書 9 コンピュータ』発売記念 山形浩生×仲俣暁生トークセッション@ABC渋谷店
に行こうとしていて、30席しかないというのできっちり予約開始日に電話をして予約していたのに、当日疲れていて家でだらだらしていたら、17時の開始から1時間ほど経って到着し、最後の15分ほどを聴いただけになってしまった。
本書を監修した山形さんにサインをもらったあと、会場である11月からオープンした渋谷センター街のHMV最上階にある青山ブックセンターをちょろっと見て(一時は倒産しかけていたのに、六本木店の改修といい、最近元気ですねABC)、塚本さんやにじむさん、おぎのさんらとcafe amber(公式サイトはここらしい)で少しだべってから帰宅。
最初から来ていたひとの話によるとトークはやはり面白かったようで、ちゃんと来ればよかったと反省。録画をしていたようだから動画あるいは音声ファイルをネットに置いてくれないかなぁ?>ABCのひと
関連リンク
2006-11-04 (Sat) [長年日記]
#1 整体に行ってきた
6月頃からなんだけど、吉祥寺の「Junko Body Design」というところに整体に行っている。それ以前に整体に行ったことはなく、ここはウェブサイトを見て決めた。
料金は1回1万円とやや高め。最初は月1回行っていたが、それほど運動をしているわけでもないのに徐々に痩せてきているようなので、効果は出ているのかなと思い、9月頃からは月2回程度通っている。
しかし人気があって、なかなか予約が取りづらく、年内は新規予約の受け付けを中止しているくらい。この日もなかなか予約が取れずに約1ヶ月ぶりに行ったら「すごく状態が悪い」といわれた。どうりで前日から妙に調子が悪いはずだよ。一週間の仕事疲れで体が重いんだと思っていたけど、それだけでもなかったらしい。「骨盤がゆがんでいる」といわれた。「ここに通えないなら2日に一度、できれば朝に1時間早歩きするといい」とも。
そのときまであった体のだるさ・重さが取れて、今まで通ってきたなかでも一番体が直ったのを実感できて、すごいなぁと思ったのだった。
2006-11-07 (Tue) [長年日記]
#1 mixiのURLを短縮するサービス
私が知っているかぎりでは http://mixxi.jp/ 、http://mixi.bz/、http://l.cafemixi.net/ の3つのサービスがある。
この3つのうち、http://mixxi.jp/ はきまぐれに「サービス終了」したりまた再開したりする(笑)。また、サービスしているときでもmixi内にジャンプするまでに何秒か待たされる。http://mixi.bz/ では短縮されたURLを選べない。
2006-11-08 (Wed) [長年日記]
#1 Gmailがau携帯から利用可能に&メールを捨ててる疑惑で設定変更
私は、yuco.netで終わる独自ドメインのメールアドレスをもう5年くらいメインで使っていて、いつもそのとき借りているレンタルサーバでメールを受けていた。でも、ここ1年以上はそのメールをスパムフィルタ&アーカイブ用にGmailに転送していたが、携帯から読むためにそこからさらにYahoo!メールに転送していたのだった。
また、メーラ*1でメールを読み書きすることも多いので、メーラにはYahoo!メールからダウンロードしていた。
しかし、昨日Gmailがau携帯に対応したと聞いて、私の使っているneonで早速試してみたら、ちゃんと使えたので、GmailからYahoo!メールへの転送はやめた。
- Gmailがメールを捨てている(疑惑)
しかし、それだけでは終わらない問題が。
ここのコメント欄にも書いたけど、私も11月になってからのスパムが妙に少なくて気になっていた。「迷惑メール」ボックス内にある10月31日と11月7日のスパムメールは数十通はあるのに、11月2・4・6日は各1通しかなくて、1・3・5日はゼロだったり。
Gmailでは、今までも迷惑メールフォルダに普通のメールがまぎれていることも多かった*2ので、まめに見ているのだけど、迷惑メールにあたるものをはじめから捨てていることがありそうに思う。
というのも、5日に楽天で本棚を買ったんだけど、注文を受け付けましたというメールすら来ないので、ちょっとどうなんだろうと思っていたけど、楽天からの広告メールをいままでスパム判定していたので、注文を受け付けましたメールも誤判定されて捨てられてるかもな……。とりあえず迷惑メールも含めて検索をかけてみたけど、見つからなかった。
というわけで、@yuco.netに届くメールをGmailとYahoo!メールの2カ所に転送することにした。両方ともフリーメールなのはどうなのかという気もするけど――というのは、レンタルサーバのメールボックスから直接メーラにダウンロードすると、1日数十通来るスパムがうざいんだよね。サーバ側で安価にできる迷惑メールフィルタってほかにあるんだろうか。調べてみてもいいかもしれない。
また、迷惑メールフィルタは完全に信じてはいけないと思っている(大事なメールが入っていることもあるので、たまに覗いてみる必要がある)ので、チェックする場所を増やすのがいやで、今までYahoo!メールの迷惑メールフィルタリングは使っていなかったのだが、これからはGmailからの転送ではなくなるので、使うことにした。Gmailと比べて精度はどのくらいなんだろう。設定画面で、「POPアクセス」かつ「迷惑メールフォルダのメールは、件名に[spam]と追記して受信」を選択した。
2006-11-11 (Sat) [長年日記]
#1 本棚(カシマカスタム)届いた
楽天でカシマカスタムという本棚を買って、届いたので組み立てた。右側の写真がうちの本棚(携帯で撮ったので写真が荒いですが)。
本棚本体に加えて、上段用の棚もレビューを読んでいると足りなくなりそうだったので、1つ買っておいた。
カシマカスタムという名前は、仏文学者の鹿島茂氏の注文に応じて作った本棚だからで、これが楽天で一番売れている本棚なのだそう。
これにしたのは、天井までつっぱりがあるので地震時の転倒防止&収納量が多いということと、以前、fairaさんがコメントされていたのを読んで、確かに奥行きのない本棚がいいなと思ったから。この本棚の奥行きは17cmなのだけど、文庫や新書はもちろん、一般的な単行本サイズでも17cmで納まるのだ。とはいえ、雑誌とか奥行きのある本もいくらか持っているので、元からのブックマンのほうには奥行きのある本を入れて、カシマカスタムの方には文庫とか新書を中心に入れている。山積みだった本はかなり片付いたけど、まだちょっと山が残っている。
色はブラウンとホワイトがあるのだけど、ホワイトにした。元から持っているブックマンはブラウンなので、揃わないのだけど。白いのと奥行きが小さいので見た目にも圧迫感がないのが気に入っている。
また、上の方の棚に入っている本の落下を防止するために金属棒が付属しているのだけど、これは面倒なので取りつけていない。上の方には文庫か新書しかないし、本棚本体ならともかく個別の本が降ってきたところで別に死なないしいいだろうと思っている。
本棚に入れて眺めてみると、今まで本の山の中にあった“買ったきりで読んでなかった本”が目に入り「そういえばこれ買ったけど読んでなかったんだった。読まなきゃ」となるので、本代の節約に役立つ――のかもしれない。
2006-11-12 (Sun) [長年日記]
#1 『ジェイン・エア』(シャーロット・ブロンテ、小尾芙佐訳、光文社古典新訳文庫)
光文社古典新訳文庫という素敵なシリーズから『ジェイン・エア』が出ていた。過去に映画で見たことがあるのであらすじは知っていたけど、原作は読んでなかったなと思い購入。週末で一気に読んでしまった。光文社古典新訳文庫に共通なのか知らないけど、本書の登場人物一覧がしおりにまとめてあるのが細かい気配りだなぁと思った。「外人がたくさん出てくる長い小説は、誰が誰だか分からなくなる」っていう人もいるからねー。
主人公ジェインの一人称で話は進む(「読者よ、○○なのです」的な語りかけも多い)。ブロンテ姉妹の妹の方が書いた『嵐が丘』との違いは、ジェインの語りから見える彼女の堅実さ、人を見る目の確かさ、今風に言うとコミュニケーション能力の高さだと感じた。10歳から18歳まで孤児院で過ごし、彼女が知っている世間は狭く、知っている人も少ないのに、人と対応するときは「この人はこういうタイプだから、こう出てみよう」的なことをいつも考えていて、ツボを外さない。『嵐が丘』はドラマ向きの登場人物が怒涛のドラマを演じているのだとしたら、『ジェイン・エア』は(少なくともジェインは)内心に変化への憧れは秘めながらも、あくまでも賢くて堅実、人間観察能力にも優れたしっかり者なのに、それでもドラマの中に足を踏み入れざるを得なくなる。
彼女が恋におちるロチェスター氏に対するときでも、それは変わらない。主人と雇われ家庭教師という立場をわきまえながらも「この人は率直に物を言ってほしいタイプの人だ」と察して、ストレートに言う。いまで言う「つっこみ上手」というか。ロチェスター氏と結婚の噂があり、彼とも身分のつりあっている美人のお嬢様が、性格が悪くてうぬぼれが強く、会話といえば自分を賞賛するものだと思っていそうなのとは対照的。
話はそれるけど、女性向け自己啓発本ウォッチャーの私は、先日書店で『いい男には恋のルールは通じない!―本命の彼とうまくいく方法』(倉田真由美著)という本を見つけ、「最近多いモテ本とは違うコンセプトを打ち出しておるなあ」と思い立ち読みした。結局、今さかんに言われているモテ術とかは本当の「いい男」には通じなくて、じゃあどうすればいいのかというと、会話がうまくてツッコミ上手で、過度に干渉せず、男がいないと生きていけないのではなく自立したところを示せ、といったところだったと思う(立ち読みなので間違ってたらごめん)。で、それって19世紀に書かれた『ジェイン・エア』で言っていることと同じだなと思ったのである。ジェインは会話が面白いのは上述の通りだし、ロチェスター氏が既婚者だと知ったら彼のもとを離れ、別の仕事に就いて自活する。
ジェインがロチェスター氏と結婚するにあたっても、金持ちの彼は豪華なドレスや宝石を買い与えようとするのだが、ジェインは気乗りがしない。それは彼女の趣味もあるけど、彼がそうやって貢いで可愛がった女が過去にもいたことを知っていて、一方的に飾り立てられるような関係ではいずれ飽きられることを直感しているから。彼のもとを離れ、身体障害者になってしまったロチェスター氏と再会する場面では、離れていた間に自分に結婚を申し込んだ男のことをわざと思わせぶりに言い(実際のところ、ジェインは全くその気はなかったので断ったのだけど)「憂鬱に襲われるくらいなら嫉妬の方がましだろう」と、彼の心が楽になるようにという配慮のもとに相手をコントロールしている。
というわけで、大筋から言えばすごいメロドラマなんだけど、細かい部分ではジェインの考え方とか会話などの読みどころが多くてすごく満足しました。
2006-11-18 (Sat) [長年日記]
#1 『グロテスク』(桐野夏生、文春文庫)
東電OL殺人事件をモデルとして書かれた小説。慶應がモデルらしい、小学校から大学までエスカレーター式の私立Q女子高の学園生活と、主人公の同級生のその後を描いている。同級生としてオウム真理教としか思えない宗教に入信した人まで登場する。90年代日本の病んだ部分の縮図というか。
本書の和恵(東電OL)の奇行の数々は創作なのかなと思ったが、こちらのまとめによると、かなり実際に近いようだ。現実の彼女がどうしてこういう行動に走ったかは謎なんだけど、本書での解釈は、彼女は「努力すれば何でも手に入る」という“学校的”な教えを信じて生きてきた人だということだ。しかし、高校でも、生まれとか容姿とか親の財力とか、本人の努力ではどうしようもないものにぶち当たっているのに、それに気づかない的を外れた努力ぶりで周りからは冷笑されている。
和恵は就職して総合職的な仕事をすることになるんだけど、男女雇用機会均等法以前なので会社に女性はほとんどいなくて、男ならインフォーマルなグループに入ってなんとなく居心地よく楽しくやれるのだけど、女は「従来の女の仕事(お茶汲みとか)」に加えて男の仕事をしなければいけないし、人間関係的にも居場所が少なく、同期入社した数少ない女性も相次いで辞めてしまう。しかも、元々外した努力をしてしまうような、人間関係において観察力が足りない人で、友人もいないので、当然彼氏もできない。
そんな生活の中で無意識のうちに「寂しい」「生身の人間とぶつかりたい」という思いが募り、それを満たしてくれるのが彼女にとっては売春だった。それは彼女にとっては「昼間は大企業の総合職、夜は娼婦」という“魅力的な自分”イメージを持てることでもあった。
ここで、なんで立ちんぼの売春婦が魅力的なのかと思うが、たとえば「銀座ホステスは“女として一流”」みたいな物言いと根は同じだと思う。そういう、男に対して性を売れる女がすごい的な信仰は和恵だけではなく、普通の女性も持っている。本屋の女性向け自己啓発本コーナーに行けばそれがよく分かる。「銀座ホステスが教える〜」とか「現役キャバ嬢が教える〜」とか、彼女らを教師として男の落とし方を学ぼう的な本が山ほど出ているのだから。和恵は年をとっていて魅力もなかったので「性を売る女」の中では最下級にランクされる仕事しかできなかったけど、それでも「性を売る女」を辞めたくなかった。
Amazonの単行本のページには、著者インタビューの一節がある。
「私ね、この世の差別のすべてを書いてやろうと思ったんですね。
些細な、差別と思っていないような差別。
お金も美醜も、家柄も地域も、勉強できるできないも、
全部の小さな差別をいれていこうと思ったんですよ。
エリートになればなるほど、たぶんものすごい差別が
いろいろたくさんあると思うんです。
競争が激しい。それが女の子の場合、もっと複雑になるというのかな。
厳しいんじゃないかと思うんですよ、女の子は。」
(「本の話」7月号 『グロテスク』著者インタビューより)
2006-11-19 (Sun) [長年日記]
#1 Photoshop Elements 5.0(ダウンロード版)を買った
会社でPhotoshop Elements 4.0を使っているので、家でちょっと画像をいじりたくなったときに別のソフトの使い方を思い出したり覚えたりが面倒で、最近全くやっていなかった。そのくらいならPhotoshop Elementsを家用にも買ってしまおうかな〜とは以前から考えていた。
そこに、12月1日からダウンロード版で9600円→1万4490円という大幅値上げの予告が。それなら11月中に買ってしまおうということで、ダウンロード版を買ってCD-ROMに焼いておいた。
というわけで使ってみるとバージョン4.0と5.0ではインタフェースが結構違うのね。まぁ全く同じだったらバージョンアップの意味はないわけですが。でもまぁ大体使えそうな感じ。やっぱり重いけど。
2006-11-23 (Thu) [長年日記]
#1 Amazonのインスタントストアを作ってみた
最近みんな作っているので影響されて私も作ってみました。
この日記のような時系列的ブログサイトとインスタントストアのような好きなモノを並べるサイトではやはり作るときの考え方も変わってくる。日記ならその日読んだ本とか見た映画とかを、つまらなかったとか面白かったとか書くわけだ。一方、インスタントストアのようなものを作ると、作る時点であるカテゴリ(本とか映画とか)を振り返ってピックアップするので、自分の中で定番的に残っているものを選ぶことになる。
本と音楽と映画を選んだのだけど、選ぶときに、音楽と映画は割とすんなりいけたのだけど、本については難しいなと思った。それは本はその時の自分の思考レベルを反映しているからだと思う。昔はまった本というのは、その時の自分のレベルにその本が合っていたということで、いま振り返るとその本の限界が見えてしまっていることが多いのだ。
逆に、読んでいて「いい本だということは分かるのだけど自分のレベルよりちょっと高い」というものもあって、読み終わってもその本の輪郭がよく見えないというか、その本の考え方が「自分のもの」にならないものもある。そういうのは読んでいる最中は面白いんだけど、読み終わると身にならずにするっと抜けてしまうのでやっぱり紹介しづらい。学術的な本にそういうのが多い。そういう本は古本屋に売ったりせず、何年か寝かせてまた読み返そうと思う。
2006-11-26 (Sun) [長年日記]
#1 Let's note壊れた
買ってから約2年のLet's note Y2が壊れてしまった。あるソフトウェアを入れてから動きがおかしい(妙にのろい)のでWindowsの再インストールを試みたら、2回やっても同じ「CRCエラー」で止まってしまう。CRCエラーとはなんぞやと検索してみたらハードディスクの障害だそうで、基本的には交換しないとダメみたい。まぁ、ここにしか入っていない重要なデータは特にないのでこの点については問題ない。
確か買ったときに保証つけたよな……と思って書類を見つけ出した。保証期間は3年間だった。2004年11月28日に買っているので、もし保証期間が2年だったらギリギリになるところだった。
追記:修理に出してきた(2006/11/28)
このPCを買ったビックカメラ池袋本店の7階の修理カウンターに行って出してきた。症状を聞かれて「再インストールしようとするとCRCエラーで…」と話すと店のお姉さんがそのまま紙に書いていた。3〜4週間はかかるんだそうな。下手するとそのまま来年になっちゃうかも。
追記2:直ったとの連絡(2006/12/08)
ビックカメラと契約しているという修理会社から直ったとの電話。明日以降にビックカメラ池袋店に取りに行けばよいとのこと。思ったより早かったなぁ。まぁ、言っておいた期間内に直らなかったら困るから、3〜4週間というのは長めに言ってたんだろうな。
#2 tDiaryのアップグレードとかプラグインとか
脆弱性対策というわけで最新スナップショット(2.1.4.20061126)に。
最新版を入れるときに、プラグインを入れるディレクトリを間違えてしまった。tDiaryのプラグインを入れるディレクトリは2つあって、misc/pluginとpluginなのだけど、
- misc/pluginの方に公式サイトで「プラグイン集」としてまとめてあるものを入れると良い。misc/pluginに入れるとプラグイン選択画面で選んで有効にしないと使われない
- pluginには個人サイトなどで配られているもので自分が使いたいと思ったら入れる。pluginに入れたプラグインは選択画面に出ずに有効になる
- 最初pluginに入れて使っていたものが、公式に認められて同じ名前で公式プラグイン集に入っており、misc/pluginにより新しいバージョンで入っていることがある。時々pluginとmisc/pluginを見比べて、同じ名前のものはpluginの方を削除すると良い
という仕組みになっている。今回、pluginのほうにmisc/pluginを入れてしまうというミスをしてしまった。
というわけで(あまり関係ないけど)、私がpluginにどんなプラグインを入れているか晒しておいて自分の備忘録にもしようと思う。
- a.rb
- account_ad.rb
- alps.rb
- antirefspam.rb
- category_to_tag.rb
- category_to_tagcroud.rb
- google_adsense.rb
- hatena_bookmark_counter.rb
- hide_comment_form.rb
- image_ex.rb
- mm_footer.rb
- openid.rb
- recent_image.rb
- recent_rss.rb(いしなおさん改造版)
- tdiarygraph_flashstyle.rb
- tdiarytimes_flashstyle.rb
- youtube.rb
こうしてみると、結構入れたのに使ってないのが多いな…最近は使ってないけど過去の日記で使っているから入れておかないといけないものもあるし。
2006-11-27 (Mon) [長年日記]
#1 『人はなぜ恋に落ちるのか?――恋と愛情と性欲の脳科学』ヘレン・フィッシャー(ソニー・マガジンズ)
「恋愛の進化、表現、そして化学作用」を専門とする人類学者による科学読み物。大学の掲示板に「最近熱烈な恋をした人募集」だの「最近恋に破れた人募集」だのと書いて実験台になってくれる人を集め、機械にかけてデータを取ったとか。
一部の動物も、まるで恋愛をしているとしか思えないようなパートナーに対する好みを持っているが、一緒にいるのは繁殖期〜子育て期のみの場合も多い。生涯の一夫一婦制を基本とし、さらに文化的にも複雑なものを生み出した人間の恋愛にはどのような進化的必然性があるのかという仮説が面白かった。
それは、人間が四足歩行をやめて立ち上がるようになったとき、母親は片手で赤ん坊を抱えなければならなくなったことにより子育ての負担が増えた。また、人類の脳の発達に伴ってより未熟な姿で赤ん坊が生まれるようになり、成熟するまでに時間がかかるようにもなった。従って女性はより長い間パートナーシップを結んでくれる男性を注意深く探すようになり、男性側は自分を選んでもらうためのアピールをするようになった、という仮説だ。
そしてその「モテたいという思いが人間の能力を開発した」(p.194)。また、「280人の優秀な男性科学者を調査したところ、彼らの65パーセントが35歳までに大きな発見をしていることが分かった……彼らの大半が結婚したあとで創造力の衰えを感じた」(p.226)とか。
このあたりの話は、本書でも紹介されている『恋人選びの心』が面白そうなのでいずれ読みたいと思う。
そのほか、恋愛の時にはどういう脳内化学物質が出ているか。恋愛は中毒性の麻薬と同じだそうだ。あるいは、失恋とか嫉妬の感情が生まれる進化論的必然性とか。
しかし思うのは、スティーブン・ピンカー『人間の本性を考える』とかでもそうだけど、科学的に人間の姿が解明されるほど、男女の特性については保守的な結論になるのだなぁということで、個人的には少し残念だ。個人差はあるにせよ、女性はそもそも男性ほど「能力を発揮したい」という動機が乏しいことが多い(個人的にも「男の人って、どうしてこんなにがんばるんだろう」と思うときはある)、女性より男性のほうがパートナーの浮気に厳しいのは生物学的根拠がある(自分の遺伝子を残したいという要求から考えれば、他の男の子供にエネルギーをかけて育てるという真似は大いなる損失だから)、男性は女性を子供を埋めるかどうかで判断するから、見た目が若く健康的なことを重視するし、視覚的刺激によって性的に興奮する、それに応えて女性は外見に力を入れる(というのが男性向けと女性向けのファッション産業の大きさの違いにつながっているわけだ)などなど。
このへんの、現在の社会に存在するけど、基本的にはよくないことだとされている性差別とそれを推進しかねない科学、それを知ってしまった科学者の関係については「科学者の役割みたいなもの」で山形浩生が書いている。
ところで本書のAmazon書評には「古今東西の恋愛に関する名言で内容を薄めている」みたいなことが書いてあるけど、私はそうは思わないなぁ。確かにその手の引用はかなり多いので、そういうのが嫌いな人にはお勧めできないけど、著者の言いたいことはちゃんとあって、それを補強するための引用になっていると思う。個人的にはそういう引用込みで楽しめた。
関連リンク
#2 「理系女子を増やす方法」
最近ブログで「理系女子を増やす方法」について話題になっていたけど、上記の本にも書いてあるように、古来から狩りをしていたおかげで空間把握に優れているのは男性の特性だとかそういう資質の違いを考えると、どう増やしても理系が男女半々になる日は来ないと思う。
できるのは、本来理系的な資質を持っているのに、「女の子はそういうことをするもんじゃない」とか言われて自分の資質に気づいていない女の子をそっちの道に導いてあげることだけだろうし、そもそも今の時代「女の子が理系なんて」なんて言われることも少なかろうと思う。いったい理系女子が何割くらいになったら「すべての女の子が理系的資質を抑圧されずに進路選択をしている」と言えるのかって難しいよね。
また、能力と興味ってのは違うよねという話もある。私自身はたぶん、能力的には文系的資質の方が強かったけど、理系的なものに興味があって、学校は理系に進んだ。おかげで数学・物理・化学については高校レベルは何とかクリアしたものの、大学に入ってからはかなり苦労した。
でも、ある程度「向いてない領域で苦労をした」おかげで、一般的な文系の人よりは理系のことが分かるわけで、文系の人にありがちな「理系アレルギー」にならなくて良かったと思う。それに、伝統的に女性が興味を持つとされているファッションとか食べ物にあんまり興味がなくて、学校を出てからも技術系でかつ本好きな個人サイト界隈の人々とか、文系と理系がクロスオーバーしているけれど興味を持つのは男性の方がずっと多いような領域がずっと好きだし居心地がいい。もし女性の割合が多い文学部とかに進んでいたら、理系的領域には苦手意識を持って手を出さず、同性の友達にも話の合う子がいない、あるいは異性との接点が少ないといって悩んでいたかもしれない。
だからもし、高校生の女の子で文系と理系の資質が同じくらいあって迷っている、あるいは文系の方がやや得意だけど理系もそれなりにクリアできる子がいるとしたら、「理系に進むのも悪くないよ」と言っておきたい。理系に進んで、理系のよくできる男の子ほどには自分はできないと気づいたとしても、文系就職するとか、理系がそこそこわかって文系的な資質もあるという能力を生かす道はあると思う。
追記
うーん。私は高2で理系クラスに進んで以来今に至るまで「私が興味を持って参加したいと思うコミュニティはいつも男ばかりだなぁ」と思いつついろんな場所に参加してきたが、以下の3つについては当時も今も悩んだことがない。あまりにも自分と発想が違っていてびっくりした。筆者は現役の学生さんらしいが、私が学生だった約10年前より世の中は保守化しているのだろうか?
1. 男性の多い環境に自ら入るということで「男好き」というレッテルを張られるのを恐れるため
2. 男性の多い環境に入ることで、複数の男性から性的な対象(のみ)とみなされることを必要以上に恐れるため
3. 女性の少ない環境に入ることを選択した(もっともらしい)理由や動機付けを(過剰に)求められるため
そもそも「○○ちゃんが理系に進むなんて、きっと男好きだからだよね」というレッテル貼りをする輩がいるとして、それは進路選択を異性にモテるかどうかでしか考えられない自分の考え方の貧困さを晒しているとしか思えず、つまり心ある人からはレッテル貼りをする方がバカに見える。こういうのはスルー力を発揮するのが一番だと思う。
「複数の男性から性的な対象(のみ)とみなされることを恐れる」というのは人によってはあるのかもしれない。私はモテたいと思いつつ(=性的な対象とみなされることを別に恐れなかった)モテなかった(=実際はみなされなかった)方だけど、確かにもてまくる子はいるし、10代後半だとそれを楽しめる子だけじゃなくて鬱陶しいとかプレッシャーになる場合もあるかも。女子大の理工学部みたいに女性だけで理系を追及できる場がもっとあってもいいのかもね。
最後の理由についてはどうなんだろう? 男女を問わず「なぜその進路を選択したの?」と訊かれることは多いだろう。でもそうではなく「どうして(あなたは女性なのに)女性が少ない進路に進むの?」という問いに対する答えを過剰なまでに求められるってことだよね。これは私にとっては全然ぴんと来ないので「世の中にはそういうこともあるんでしょうか」としかコメントできないなぁ。
あと本文とか引用中にある「女の子が大学行ってどうするの」「賢い女は可愛げがない」と言われるとか……私は(大学はともかく)大学院に行くときにはさすがにこういうことを言われるのかもしれないなぁと思って身構えていたが、結局言われなかった。こういうことを言う人には、今は21世紀ですよ? 明治時代じゃないんだからさぁと言いたくなる。「賢い女は可愛げがない」に関しては、本人の好みとしてはそういう人もいるだろう。でも他人に対して(それも教育を受けて学歴を手に入れようと思っている女の子に対して)言うなよと思う。
2006-11-28 (Tue) [長年日記]
#1 『ザ・フェミニズム』上野千鶴子・小倉千加子(筑摩書房)
2002年に出版された、上野千鶴子と小倉千加子の対談本。編集者は藤本由香里だそうだ。対談なので一貫した主張を順を追って組み立てているわけではなく、彼女らが体験したエピソードを交えて戦後フェミニズムの流れを大ざっぱに掴みつつ、いろいろ面白い知識を拾えたというタイプの本。
リベラルフェミニズムとラディカルフェミニズムの違いが分かりやすかった。前者は世の中の制度を批判せず、そこに女性を半分参加させろというもの。たとえば戸籍制度を批判せずに夫婦別姓を唱える、軍隊があるなら女性も半分参加する、というような。これに対して上野と小倉の取るラディカルフェミニズムは、夫婦別姓などバカバカしい、なんでカップルが国に届けを出して法的に認めてもらわないといけないのか? そもそもフェミニズムの本来持っていた「自由の尊重」と、パートナーはあなた1人だと宣言するという結婚制度自体が相容れない、という考え方。しかし現在一般的にフェミニズムだと言われているのはリベラルフェミニズムで、これを小倉は「革新の皮をかぶった保守派」と言う。
2人は(前述のラディカルフェミニズム的に考えると腑に落ちるのだけど)男女雇用機会均等法にも批判的だ。違反した場合の罰則もないのに、高学歴層の女性に「やれば報われる」という競争原理を植えつけてしまったことが大きなマイナスだという。この競争原理はあくまでも建前でしかない上に、女が男並みに働くとなると、結婚も出産もしないという女性性を無視した働き方になってしまう(ここで東電OLの話が出る)。また総合職を狙えない学歴の女性には逆に諦めと居直りを生んだこともマイナス。
- 「結婚し、子どもを生み、仕事も続ける」というシナリオは1950年代には輝かしいものだったが、1970年代にはフェミニズムではなく資本主義の要請によってそれが現実になった(p.198)
- 「使える女は総合職として使い、そうでない女は企業戦士の妻にし、さらにそうでない女はパートに使う。きれいに三つの階層に分化しました」(上野)(p.198)
- 「リベラル・フェミニズムがちゃぶ台の上をきれいにしておくことだとしたら……援交と新・専業主婦はちゃぶ台につく白アリのようなものです」(小倉)(p.232)
上記の「新・専業主婦」というのは、あまり偏差値の高くない大学に通っていて、働くのは大変だから金持ちの旦那を捕まえて優雅な専業主婦になりたいと思っているような計算高い可愛い女の子で、こういう一見フェミニズムから最も遠いところにいそうな人種に2人は「家父長制を崩壊させる」未来への希望を見ている。
本書の最後あたりにこんなやりとりがある。(p.239)
(小倉)「フェミニストを嫌っていた男たちが可愛がっている女たちが日本を滅ぼすんです」
(上野)「自業自得というか、自分たちが望んだ通りの滅び方ですね」
(小倉)「『女は仕事をするな。家にいておとなしくしておけ』と言うから、『はい。私は男に嫌われるフェミニストなんかじゃないわ』と言って家に入ります。専業主婦になります。お給料が高くて、ステイタスがあって、家事もやってくれる男の人、そんな人を待っています。でも、『そんな人なぜかいません』『私にふさわしい人がいません』と彼女たちが言ってこの国は滅んでいくんです」
――2人ともフェミニスト嫌いの保守男たちに相当いやな目に合わされていて「こんな奴らが作った日本など滅びればいい」と思っているのだろうな。妙な迫力を感じた。
関連サイト
2006-11-29 (Wed) [長年日記]
#1 人気の日記プラグインを入れると
読み込みがめちゃくちゃ遅くなる(この日記を開くのに余裕で30秒以上かかってしまう)ので外した。まちゅさんとこでは別に時間はかかっていないようなのに、なんでだろう。
ちなみにこのページ下部のOriginal Formatというところからダウンロードして、まちゅさんの日記URLになっているところをdiary.yuco.netに変えて、pluginに入れてます。
追記:なんか関係ないみたい。このプラグインを外しても遅い。原因は不明。
追記:翌朝になってみたらプラグイン等復活させても軽い。一時的にサーバが重かっただけみたい。
追記:負荷観測に協力してみる(2006/12/10)
こさかさんにコメントで教えていただいた、さくらユーザが個人でやっている負荷観測に、私の借りている441番サーバがなかったので協力してみた。
現在の負荷はこんな感じ。




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