2006-05-12 (Fri) [長年日記]
#1 情報は世の中をどのように流れるのか(ビジネス編)
情報を低コストで発信できるようになり、それを探してきたりまとめたりするのも半自動でできるようになった世の中で*1、これからの情報は世の中をどのように流れるのか、というこうことに興味がある。
弁護士や独立したコンサルタントなどの個人事業者が、自分の専門分野についてブログで語ることはすでにかなり広く行われている。その一方で旧来のマスメディアもなくなりはしないだろう。
それ以外にも、知識を蓄積している会社は世の中にたくさんある。たとえば、調査会社とかコンサルティング会社とかだ。いままで大規模アンケートの結果で面白いものをマスコミに送付して、新聞が記事化するということをよくやっていた。記事化においてキャッチーにまとめるのは新聞や雑誌・テレビの記者の方がうまいだろうが、実際のところ、そんなにたいしたテクニックというわけでもない。まじめでかつ読みやすい記事なら、シンクタンクの研究員にだって十分書けるだろう。こういう編集スキルが出版社の職業編集者だけではなく、それ以外の人にも広く求められる世の中になるような気がする。そして、個々の企業から発信された面白い記事をはてブのホットエントリなりで読めばいいわけだ。
それから、マッキンゼーなどの経営コンサルタント会社は、情報をオープンにして評価を上げるという手法を試してみようと思わないのだろうか?もちろん現在のところ、クライアントとの契約で伏せているということなのだろう。しかしすべての事例が隠す必要のあるものなのかよくわからない。オクノ総研で書いていたように「実はバカであることを隠すことが守秘義務」だからなのかどうか知らないけど、クローズドにすることで「なんかよくわからんけど凄そう」に見せる戦略をこれからも続けるのだろうか。
ネットではたまにどこがどこのコンサルティングをしている、という情報が流れたりするが(以前2chの雑誌板の講談社スレで、マッキンゼーが人事制度のコンサルをしていると読んだ覚えがある)、実は○○社のうまくいった人事制度はここがコンサルしたからだとか、そういう情報はビジネス雑誌でもほとんど見かけず、単に「○○社が成功した」とだけ書かれる。でも、そのへんが明らかになったら、今よりもうちょっとビジネス情報の見通しが良くなる気がするんだけど。
そのほかの例として、事業会社で、専門知識をもって読みやすいコンテンツに仕上げ、その会社に親しみを持たせることに成功した例としては「前田建設ファンタジー営業部」とかがある。
また、投資関連の情報についてのisologueの記事も面白い。
追記
TrackBackより
「モットモらしくみせる」ことが重要である以上,ブランド価値こそがコアコンピタンスであり,毀損のリスクは最小化しなければならない.だから,結果が出る前のコンサル案件について情報開示するなんて言語道断だし,後からたまたま結果的に成功した案件について「あれは実は私どもが入れ知恵しましてね」と,中身に踏み込まずに曖昧な評判を流すしかないのである.
現在は彼らにとって「なんかよくわからんけど凄そう」作戦を取ることがもっとも合理的だからそうしているのだとして、はたして今後もそうであり続けるのか、というところに個人的には興味がある。
同じ経営に関するアドバイスをするひとたちでも、外資系一流ブランドのコンサルと「中小企業診断士」みたいなものの境目は曖昧で、後者のようにブランド価値が高くなかったり、発注者との力関係において前者ほど強くないところでは、失敗も公になってしまうリスクを負ってでも、成功例の情報を出していくってこともあるんじゃないかと。
そして後者のようなひとたちが直接出す具体的な情報によって、ビジネス誌などのマスコミの力が相対的に弱くなったとして、そのときに一流ブランドのコンサルだけが「情報は出せないけどとにかく凄いんです」と言っていられるかどうか。
*1 これをweb2.0と言いたければ言ってもいい
なんちゃってITコンサルしかやったことないんで経営コンサルのことはよく分からない.たまーに彼らのインタビューを受けたり,彼らが書いてると思しき提案書を眺めたり,そういった世界の用語で会話する人々の輪の中に入ることがない訳ではないが,あれってMBAとかと一緒で
いいですね。こういう認識をもつ人が増えてきているというのは。 記事化においてキャッチーにまとめるのは新聞や雑誌・テレビの記者の方がうまいだろうが、実際のところ、そんなにたいしたテクニックというわけでもない。まじめでかつ読みやすい記事なら、シンクタンクの..


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