2006-04-14 (Fri) [長年日記]
#1 Web2.0な世界で報道系組織が良心的かつ経済的に生きていく方法
※ここでは「Web2.0=素人の文章が大量にあり、そこから質の高いものを探すのもそこそこ楽なネット社会」くらいの意味で使っています
昨日の続きだけど、昨日書いたことを組み合わせてやっていくことになるのだろう。できるだけ多くの方法で、いろんな組織/人から薄く広く収入を得るのが望ましい。なぜなら、「この記事を書いたら広告を打ち切る」等と言われても、他からの収入があれば「どうぞ」と言えるから。
収入を得る方法(昨日書いたことの具体化)
- 広告はもちろん載せる(梅田望夫風に言えば「玉石混淆状態から玉を選び出すシステム」がどんどん生成される世の中になると、広告料の低下は避けられないような気がするが……ここに広告を載せることが名誉であるというようなブランドバリューが必須)
- 書評を含むモノ紹介記事についてはアフィリエイトを。ただし選定は中立的に。また批判も載せる(これも読者に信頼されることが必要)
- 広告記事はあってもよいが「これは広告記事である」と明記してあってかつ質の高いもの
- 記者が参加する有料のセミナーを開く。
- 過去ログ検索は無料ででき、過去記事は途中まで読ませて続きを読みたければ有料にする(NY Times方式。ただしライバルが過去記事無料公開したら追随せざるをえない)
- 以上のことと「支出減」で書いたことをしても赤字になるようであれば、財政状態を正直に公開して「私たちの行動が社会的意義のあるものだと思う人は寄付してください」とやる。
- 「友の会」みたいなサポート組織を作って、セミナー参加、調査料(後述)割引などとしても良い。
- 英語化…したほうが広告とかのマーケットが広くなっていいんだけどなぁ。日本人が日本語で記事を書くことを考えると、翻訳するコストがかかるし、特に人気を集めそうなものだけでもいいかも
収入を得る方法その2(追加)
- mF247方式:投稿記事を受け付け(デスクチェックや校閲はしっかりする。質が低ければ容赦なく落とす)、掲載するものからは掲載料を取る。ここに載ることが名誉であるというようなブランドバリュー必須。
- シンクタンク化:有料で調査を引き受ける。何かについて問題意識を持っているが、取材力・文章力が欠けている人が、それを記事化するのにお金を払う。
- 調査結果は非公開にもできるが、非公開期間は最長1年とか期限を決めてその後は公開する。
- 調べたが記事化しなかったことも含めて、依頼者にはすべて公開する。
- 「公開」を選べば記事化はされるが、大きく掲載されるとは限らない。あくまでも記事の重み付けはニュース組織側の仕事。
- 指定した記事だけを製本するサービスなど「モノ」につながるサービスからお金を取る(これ希望者いるかな?)
支出減
- 投稿者や質の高い記事を書いているブロガーに「これについて書いてください」と単発で頼んで人件費を節約。記者よりも「いま何を取り上げ、これを誰に頼むか」という編集者的センスが求められる。ネット巡回で質の良い書き手を発掘するのは業務の一環になるだろう
- 現在いる記者のリストラ、給与減は避けられないような気がする
ブランド価値を高める方法
読者に信頼され、上記の(広告・掲載料)収入を得るためにブランドバリューは必須。基本的には「信頼できる記事を、長期にわたって掲載し続けることで育てていく」しかないわけだが。
- 「玉石混淆状態から玉を選び出すシステム」は今後乱立するだろうが、そういうシステムをあちこち見る手間をかけたくない人のために「ここだけ見れば一通りの情報がある」という状態にし、安心感を持ってもらう→これもブランドか
- 素人との違いとして校閲がちゃんとしてあるということが価値になる。専門の校閲部隊は必須
- それでも間違いが出たときは目立つところでちゃんとお詫びする。どこにでもリンクできるネット上で「目立たないところに…」という発想は意味がない
どんな記事を書くか
「ネットの特性を最大限に生かす」これが基本。
- 記事についてコメント・トラックバックを開放する(コメントについては直接載せるより、はてブみたいなシステムで読みたい人だけ読め、あるコメントをした人が他の記事にしたコメントも一覧できる方が炎上防止にはいいかも)。それで新しい情報が得られたら追加取材するとか
- 自社サイト外にある信用の置ける記事も積極的に紹介する。それをきっかけに新しい取材をして、リンクして載せてもよいし、追加取材をその記事を書いた人に依頼しても良い
- 2chやブログで騒ぎになっていることをきちんと取材するのも良い。そのことに興味を持っている人が一定数いるという証明でもあるし、ねらーやブログの人は基本的には取材しないから(あるいは信用力が低いので取材を断られたり、取材したと言って何かを書いても嘘かもという疑いをもたれうる)
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