2001-11-02 [長年日記]
# [Movie] 「O(オー)」
東京国際映画祭にて「O(オー)」を見てきた。ぴあで「シェイクスピアの『オセロー』の舞台を現代アメリカのハイスクールに置き換えた映画」と知って無性に見たくなった。ここでしか見られないと思ったら,12月から全国ロードショー。平日に会社を抜けて(といっても7時からなので勤務時間外ではあるが),渋谷のbunkamuraまで行って,あせって見に行かなくてもよかった。
原作があるので筋はわかっているのに,見ていてはらはらする。バスケのシーンもすごく迫力あるし。アメリカのハイスクールの,ちょっと暴力的な感じ(って経験したわけじゃないが),強さとか賞とか名誉をストレートに重んじる感じが出ていると思う*1音楽は前編ヒップホップ系で通しても良かったかも。
ただ,嫉妬を抱いてオセロをおとしいれるヒューゴ(イアーゴ)以外の登場人物が,どうしてそこまで彼に協力するのかわかりづらい。強豪バスケチームのメンバーではあるが,しゃべり方はぼそぼそしてるし,あまり魅力的なキャラクターではないのに,どうしてあんなに人を動かせるのかな,という。 それにしてもここの公式サイトは情報量が多い。最近の映画はみなそうなのかな。私にとっては見る前は,ぴあの3行くらいの紹介しか情報がなかったけど,もし映画を見る前にここを見てて,あらすじとか,俳優がどうやってこの映画のための訓練をしたか,なんてことまで知っていたら冷める。映画を見てからこのサイトの存在を知ってよかった。このサイトではヒューゴ(イアーゴ)役のジョシュ・ハートネットの扱いが大きいけど,この映画はやっぱりオーディン(オセロ)の魅力だと思う。
*1 たとえば日本の高校だったら,と考えてみると,全校生徒の前で表彰されるということがそこまでの名誉にならず,むしろ恥ずかしいし,だから大きな嫉妬と復讐心を抱くきっかけにはなり得ないだろう
2001-11-05 [長年日記]
# [Net] いたずらメール
携帯メールのほうに私と同姓同名の人宛ての間違いメールが来て,その間違いを指摘したらそいつからいたずらメールが来るようになった。「SEXしようよ」「早く結婚しろよ」とか送ってくるのだ。
以前間違いメールが来たときとはアドレスを変えているが,微妙に似た名前のアドレス。前とは違う名前を名乗っているが,文面でバレバレだっていうの。メールは見るのもむかつくが,もしあまりにもしつこかったら警察に報告しようと思うので保存してある。初期に来た勘違いメールで本名と勤め先を明かしているのでどうにかなると思う。
こいつは最初,同姓同名でも漢字の違う42歳の女性と間違えて愛の告白メールを送ってきていたが,未だに42歳とかなんとか書いてくるところを見ると,その人が他人のふりをしていると思い込んでいるのかもしれない。
あと,最近出会い系サイトからのメールが来るようになっていたが,それもこいつに適当にどこかに登録されたか?
最初は着信拒否していたが,そのあともアドレスを変えて送ってくるのでこっちのメールアドレスを変えた。だから,着信拒否ってこういう輩に対しては効果ないですね。おかげで,最近携帯メールが来ると一瞬「またあいつか」と思いぎょっとしていた。
2001-11-09 [長年日記]
# [Misc] 「狐の木」閉店
王子にある「狐の木」が16日に閉店するというので行ってきた。このへん*1に書いたような人たちが集まる店だが,経営的にはうまくいっていななかったらしい。
それなりにちゃんとしたお酒を出していたし,出しているものの割には安いが,ジョブウェブがらみとかで来客の多くを占めるであろう学生は,居酒屋と比べて高いと思ってしまうだろうし*2,料理はおつまみ程度で食事をするところでもないので,そのへんでかみ合わない部分があったのかなあ。
しかし逆に,学生時代から来ていたあたしのような世代が社会人になって,仕事帰りに寄っていく方向にもっていけなかったかなあ,とも。それにしては王子はやや遠いか。駒込に住んでいる私にとっては近いけど。
あたしは,あんまりなじみの店を作るという習慣がなくて,美容院でも割引チケットを配っているところにすぐ流れてしまうし,店員さんとそんなに親しくなるわけでもなく,この店じゃなきゃダメ!という感覚を持ったことがまるでない。でもここは98年の開店前から知っている人が働いていたりするので,ひとりで行ってもカウンタ席でお店の人としゃべりながら飲んだりとか。店の中で友達と会う約束でも先に一人で行ってたりとか。
また,ここは「サロン」ということになっていたが,そもそもサロンというものは,ヨーロッパ(フランスとか?)で貴族の婦人がやっていたのが発祥だと思う。経済的にペイするようにやるのは難しいのかもしれない。
ここで働いている人も,一生飲食業をやりたいというよりは,いろいろと自分の活動を持っている人が多いので,どのみちずっと続けることはできなかったのかな。あとはジョブウェブとかいろいろオフィスがあったが,それらもすべて無くなってしまうそうで*3。
◆ ◆ ◆
97年ごろ,まだこの狐の木が入っているビルが建つ前に,旧ビルに遊びに行った。そのときはそれほど親しい人がいたわけでもないのに「泊めてもらえるらしいよ」と聞いて図々しくおしかけ,着いた直後に「ごはんできたよ〜」と言われ,ほとんど初対面だけど異様に話しやすい人たちと一緒にごはんをたべて感動した。当時そうやって遊びに行っていた人は多いはずだ。
そのときに設計中だった狐の木の図面も見せてもらった。それらの打ち合わせを,当時大学4年生だったあたしと同い年くらいの人たちがやっていて,驚いたものだ。建築学科にいたくせに,あんなにリアリティを持って図面を見たことはそれまでなかった。その頃に会った人たちは,院まで行った私とほぼ同じくらいの長い学生時代を過ごしたりいろんな活動をしたあとに,いまは企業に就職した人も多く,最近は狐の木によくいる人たちも第二世代という感じだったのかもしれない。
2001-11-16 [長年日記]
# [Event] 「何でも話して野郎」(日垣隆,有田芳生座談会)
日垣さんのほうはおもしろかったけど,有田氏は「論壇」という言葉を多用するのが気になる。ある雑誌で宮崎哲弥に点数をつけられたと言っていたが*1,私は宮崎哲弥の本は一冊だけ読んだ(新世紀の美徳)程度の知識しかなく,どこでどんな発言をしているかとか,有田氏の何に関する点数なのか,話が見えない。その他のことも含めて,そういうの(なに?新潮45とか?)をあらかじめ読んでいる人向けに喋っている。
あと自分の出ているテレビ番組の裏話とか。ワイドショーの出演者は誰も途中に放映されるVTRなんて見てなくて,そのあいだ関係ない話とかしてるんですよ〜*2とか,如何に皇族に配慮するか,とか。なんだか「ここに集まってくるような論壇ファンはこういうの好きなんだろ?」と言われているようで。誰と誰がどーしたとかは私にはどーでもいいんですが。でも質問している人とかはマジ論壇ファンぽかったので,大部分の人のニーズには合っていたのかもしれない。
「日本人は感情に流されやすい。テレビで田中真紀子を批判するとものすごい数のFAXが来る」ともいう。この人の頭の中では,感情的な一般日本人と,「論壇の人」が切り離されているのか。FAXにはぎっしり書き込んであると言っていたが,私はそれが議論というものをしたいんじゃないかと思える。そりゃあ,プロの物書きから見れば,レベルが低いだろうけど,それがニュースに対する反応なんだろう。どうもこの人は,自分の「論」を売っている相手である本来の顧客(=一般視聴者とか)を軽視し,同業者ばかり見てはいないだろうか。でも,メディアが赤ちゃんに与える影響と,都はるみへの取材の話は面白かった。
日垣さんの話は,取材のしかたの話が多く,私には面白かった。仕事的にも参考になりました。殺人犯の両親とか,取材を受けたくない人に如何に会ってもらうか。どんなに気の毒な人でも,その人の意見を代弁するために書くのではないということ。あと,この人はあちこちで書いていることだけど,下調べをどのくらい徹底的にするか。
それでも,休憩時間中に個別に話したときには,「いや〜でも取材って苦手なんですよね〜」と言っていて,それもわかるな〜と思った。取材って,する方はそれをメシの種にしているんだけど,受けるほうにはあまりメリットがない。もっとも,これにはいろんな例外があり,たとえば私のやっている雑誌とかは,すさまじい罵倒記事とかは書かなくて,大抵は載ることが宣伝になる場合だし,ある企業の担当者の話という形だから,取材を受けるのも仕事のうち的なところが,まだある。それでも私は最初の電話を入れるときは,かなり怖い(結局は根拠のない怖さであることがほとんどなんだけど)。でも日垣氏が書くものでは,先に挙げた「殺人犯の両親」なんかは,どう見ても不名誉なことで,受けるか受けないかは完全に一私人としての判断によるわけで。そういう人たちを説得してちゃんと取材しているのだ。
一点気になったことがあるけど,質問すればよかった*3。
これは,「何でも買って野郎日誌」の出版記念パーティであるということで,会場でこの本を買ってきた(サインも貰った)。まだぱらぱらとしか見ていませんが,ちゃんと読んだら感想を書こう。
あと,これは…言っていい?司会のアナウンサーさんはあんまり上手じゃないと思う。日垣さんのしゃべりのあとに「大変詳しく答えていただいたわけですが」って,聞いてりゃわかるって。あと,あなたの幸福論とかをえんえんと語られてもねえ。いかにもアナウンサーぽい,「感情こめて上手く喋ってます」という感じの語りはああいう場には合わないと思うのだが。
*1 dark starさんより掲示板で,「宮崎氏が有田氏を採点したのは週刊新潮の「テレビ『寄生虫』の報酬と評判」というくそくだらない特集です。有田氏は結構辛めの点をつけられていたと記憶しています」との報告あり。あと宮崎哲弥の字を間違ってるという指摘もいただき訂正。
*2 ギャラ貰ってテレビに出ている人が。実にくだらないね。自分が出ているテレビ番組は,自分たちの作った製品で,見ている人はそのお客さんだと思うんだけど。仕事の手抜きを得々と語ってどうするんだろ?
*3 体を動かすことができない病気になった人の話で,その人は「脳波を動かして」人とコミュニケーションすると言っていた。自分の脳波を思ったように動かすなんて,できるのか?私にはできません。
# 座談会いろいろ
日垣さんは,自サイトで売っている本の発送作業を自分でしているらしく,また今回の座談会の申し込みメールにも全部目を通しているようだ。私は名刺を渡して話したとき「ああ,申し込み欄に○○と書かれていた人ですね」みたいなことを言われ,他の人には「以前○○の本を買ってくださった人ですよね」とも言っていた。記憶力とマメさにおどろき。こういう仕事って自営業なのだなあと思った。
講演会の受付,コーヒーの準備,本の販売をしていたひとたちは学生ボランティアなのだそうだ。聞いてみたら日垣さんに感想メールを出したことをきっかけにやりとりがあったという。サークルみたいなのがあるのかな?
2001-11-19 [長年日記]
# 週末
院生時代に知り合ったLatifah嬢から久しぶりにメールを貰って,彼女の歌っているサルサのライブに行った。(Orquesta de la Candaライヴ@エルドラド)
ここに行くために池袋南口で待ち合わせをしていてひまだったので,そのへんにいっぱいいたスカウト(?)の兄さんたちがどういうタイプの女の子を狙っているかずいぶん観察したがわからなかった。別に服装がギャルっぽい人,きわだってスタイルのいい人に声をかけるわけでもなさそうですねー。じっくり観察できたということはつまりあたし自身は彼らにとっては箸にも棒にもかからない存在だからなのですが。
ライブは迫力あってよかったです。みんなおどりますねー。カコイイです。次回はなんというかもっとおどるための心(と服装)の準備をしていこうと思いました。私は音楽は幼稚園〜高校までエレクトーンを習っていて,やめてしまってそれきりなのだけど,なにかやろうかなーとも思いました。
週末にはあと有楽町のESTNATIONと日本橋三越本店のCOACH展などをみてきました。ESTNATIONはインテリアがオトナな感じできれい。パリやNYのまねではなく今の時代の東京を表現したいのだろうなと思う。服は私が買うには高すぎ。ゆっくり見られなかったけど小物類はイイかも。全体的なセンスはとても好きです。
COACH展はCOACH展というよりはデザイナーのボニー・カシン展だなー。あと解説の日本語訳がちょっと変。それにしてもここの赤いバッグって異様にかわいいですね。5年位前にリニューアルして,一気にミーハー路線に走ったときははちょっとやだったけど,最近は当初より落ち着いてきた気がする。それに確かに今見ると昔のコーチはちょっともっさりしている(当時は欲しかったけど)。しかし,ロゴ入りバッグまで作ることないのに。そーゆーのはグッチとかに任せておけばいいのに。今は良くても3年後にださくて持てないようなものは作って欲しくないです。でもそういう流行に乗ったほうがギャルをどんどんだませて商売上はいいんだろうな。それにしてもここのサイトで米国内向けドルの値段を見てしまうと,日本市場向けは如何にぼっているかわかってしまい,日本で買う気がしない。
しし座流星群も見ました。あとから3時ごろがピークとわかったのだけど,私は2時半〜3時過ぎくらいまで見てて,寒さに負けて寝ました。それでもかなり見られたし,尾を引く流れ星なんてはじめて見たのでまあいいか。機会があれば東京の真ん中などではなく自然の中で見たいですな。
2001-11-24 [長年日記]
# [Museum] 東京建築展(江戸東京博物館)
最近のこの日記は「週末お出かけきろく」と化しているな。平日は仕事だけだしねー。 というわけで東京建築展に行って来た。しかしわかったことは,江戸東京博物館には常設展と特別展があって,特別展として「東京建築展」をやっているのだけど(当然だ),常設展示のほうでも,建築色はやや薄いけど「東京建築展」的なことをいつもやっている。規模も大きくてむしろそちらのほうが見ごたえがある。建物の非常に詳細な模型がいくつもあって,時間決めで屋根や壁が動き,内部が見られたりするものもある。
一時過ぎごろから特別展を見て,そのあと常設展に移ったけど,閉館時間ぎりぎりまでになんとか全部見終えてもうおなかいっぱい,という感じだった。江戸時代については,深川の江戸資料館とかぶっている展示が多いような。明治以降のものも充実している。
特別展ではダンボールに展示物を貼り付けていたが,学園祭ぽくてどうかなーと思ってしまった。関東大震災の後の仮生活みたいなイメージなのだろうけど,それにしては汚れも何もないつるっとしたきれいなダンボールだし,震災関係の展示ばかりではないし。あと,居候ライフにちょと受けた。また,藤森教授らしき人が展示を見て熱心にメモを取っているのを見てしまった。
もう一つの会場の江戸東京たてもの園のほうは前に行っていて,遠いし,常設(当然)の移築した建物が中心だろうし,入れ替えのできる展示室はそれほど広くないことはわかっているし,「千と千尋の神隠し」で背景に使われたとかで人気が出てきてかなりの人らしいから,どうしようかなー。「千と千尋」といえば,宮崎駿はこの東京建築展にもメッセージを寄せていたり,かなり建築とか都市について関心の深い人のようだ。入場制限のためチケットの販売を制限しているジブリ美術館は,チケットが元値の何倍もの値段で転売されるほどの人気で,来年3月までの土日はすでに完売。当分行けそうにないなー。


